2024/03/24 10:00


最終回を迎えた栗岩稔と人間学。
今回のテーマは「誰かに伝えませんか?あなたの伝えたいことを」
これまでたくさん、ご参加いただいた、Fさん、YUさん、CUさん、NIさん(登場順)と
一緒に栗岩稔がたっぷり語らいました。

栗: みなさん、今日もありがとうございます。
今回のテーマについての私の想いは結構ブログに書いちゃったので…。↓
この前も同世代で師を同じくする人とその師匠のことや諸先輩方のことを伝える何かをやりたいねって
話していたりして。結局何を伝えたいかっていう、そういうことになるんでしょうね。
自分は今ここにいるお二人、Fさん、YUさんには、15年ぐらいお付き合いいただいているけど、
これまで何かを伝えたいって思っていたところもあって。継承しなきゃいけないなって。
ということで、私の想いはブログを読んでください。

でもね、そういう年齢になったよね、二人とも。キャリアを積んで、後輩が出来たりね。

F: 自分の場合は会社の若い子らが20代後半が多いので、自分自身ではまだまだなんですけど、
伝えなきゃいけないことはいっぱいあるなー、って。
栗: 転職した経験とかって、今の時代は転職することが当たり前の世の中でしょ?
転職ありきで就職とかするんだろうし、そういう経験は伝えられるよね。
苦労したこととか、あーしたほうが良い、こーしたほうが良いって。そういうことじゃない?
F: 今の会社の環境の良いところに甘えるなじゃないですけど。当時と今は違うんだよって、
伝えなきゃいけないんだろうなって思いますね。創業当時の苦労とか、そういう話ですね。
YU: その方面の話だと、僕も部下が出来たり、プロジェクト単位でも20代後半が多いので、
会社の歴史というよりも、振る舞い方とか仕事の仕方を伝える、ですかね。
なんでもかんでも上役に伝えれば良いというものでもないとか、ですね。
モノの紛失とか些細なことでも伝えてくることが多いんですよ。慌てていたりするし。
これまで結構そういうことがあったので、すぐ言うよりも余裕というか、ゆとりを持って、
考えて行動するようにって伝えてますね。そんなことで慌てても誰も幸せじゃないので。
そんなコミュニケーションの取り方ではダメですからね。
栗: 今どきは社内の連絡事項の文章の長さとか伝え方とかが難しい、みたいなことを聞いたけど。
なんとかハラスメントになるかもしれない感じって。
CU: 文章を区切る、区切らないじゃないですか?
栗: そうそう。高圧的な文章になっちゃいけないから、ビックリマークを付けたりするんですって。
YU: LINEが出始めたころに感じましたね。つっけんどんな感じがするなって。
F: 確かに。LINEが出来てから言葉の伝え方が変わってきたような感じがしますね。
仕事以外の関係でもそうですけど、文章だけじゃ判断出来ないんじゃないですかね。
だからスタンプとかを使ったりするんですよね。だから、文章下手になったようにも思いますね。
YU: アイコンが交互に表記されるようになってから変わってきたような気がしますね。
栗: 自分なんかは軽々しく感じちゃうけど…。句読点を付けるより、そのほうが良いんだね。
YU: 若い頃に感じはしましたけど、それをハラスメントっていうのは、おかしいですよね。
栗: 学校もそんな感じ?そんなことはないですよね?
CU: そうですね、きちんと句読点を付けて書いてますね、子供たちは。
書くにしても入力するにしても、きちんとしていないと教師から指摘されますからね。
YU: チャットみたいな口語と文語の違いってことですよね。
CU: 今って重要なことでもLINEとかで話したりするんですよね?恋人同士でも。
F: そうですね。しますね、LINEのやり取り。
栗: サーバーを通して情報が駄々漏れなのにね。それで仕事が決まったりするんでしょ。
我々の世代には理解出来ないけれど、一概に否定も出来ないからね、今は。
その文章の話は長文過ぎてもダメらしくて、読解力が落ちたりするんだって。伝わりにくいとかで。
YU: それって書く側の問題ではなくて、ですか?
栗: いやいや、文章を書く仕事の人が言っていたから、そうではないんじゃないかな。
だから、長くならないように短くしたり、まとめたりするって言ってた。まるもダメだって。
F: ここ最近の話ですよね、まるの話しは。伝わりにくい世の中になってますよね、本当に。
YU: 僕は社内チャットでは短く区切ったり、太字にしたりしてますね。後で確認しやすいように。
F: 私らの会社では、!を付けなかったら注意されることもありますね。
ちゃんと反応していないと見られちゃうんですよね。結構言われることがありますよ。
CU: 私は若い子とやり取りするときは付けなきゃダメだと思って使ってますけどね。
栗: 自分もそうかな。付けたほうが良いのかなっていう時は注意しながら付けてる、かな。
F: 会社では付けなかったら殺風景に見えるから付けろって言われますよ。
若い子らが多いから、そうやって反応していることの表現なのかもしれないですけどね。
同僚同士ではなくて、上司と部下の間のやり取りの話ですけどね。
栗: 了解です。ではなくて了解です!なんだ。へぇー、そうなんだ…。
殺風景というのはわからんでもないけど、何だかなー。
NI: わからなくはないですよね、殺風景って。ふて腐れてるように見えるじゃないですけど。
YU: 僕は部下に送ったメッセージに肯定だったらスタンプにしろって言ってますね。
文章はなくて良いから、文章を読ませるなって。そのほうが楽だから良いでしょって。
コンサルティング会社なんだから時間の無駄使いをする必要はないって言ってますね。
栗: それが高圧的になったりしないのかな。
YU: それが通じる人選をしてるところもありますけど、そうしてますね。
栗: じゃあさ、飲みに行こう的なこともないってこと?必要にかられないとないってこと?
YU: やってられないから今日は行くかっていうのは、たまにありますね。
ただ、ほとんどが家庭持ちなので遠慮しているところもありますね。
ただ、週末に奥さんの許可取って開けといて、みたいなことはありますけど。
栗: そっかー。どうなっていくんだろうね、この先は、色々なことがさ。
子供たちの未来はどうなっていくんでしょうね。何だか心配でしょうがないですよ。
CU: 子供だけ見てると私の職場は良い感じになりそうだけど、ホント心配ですよね。
この子たちが世の中に散らばっていった時にどうなんだろうって。
日本国内だけ考えたとしても、すごい大変ですよね、このままだと。
F: どこでも言葉が伝わりますからね。ネットの掲示板とかSNSとか、いくらでも。
それでまた、しばられてツールが厳しくなって、なんちゃらハラスメントになっちゃって。
どんどん生きづらくなっていくような気がしますね。

○誰に何を伝える?
栗: 伝えられないじゃんって思ったんですよ、今の世の中って。伝え方がわからないしね。
前職の後輩には笑い話で、栗岩さんは今だったらパワハラですよ、って言われるぐらいだし。
F: ですよね。普通に伝えても世の中的にアウトだったりすることもあるし。
YU: 自分が採用面談する時にそうなんですけど。みんなを救うことは出来ないから、
どこかで判断が必要なんですよね。やっぱりそこは相性が必要だし。
そういう後輩には伝えることは出来るけど、会社全体にとかは無理な話ですよね。
栗: もちろん万人には伝えられないからね。そんなことは。
YU: 今日のテーマを見た時に思ったのは、誰に伝えたいかを定義したほうが良いのかなって。
そのほうがわかりやすいし、漠然とは難しいですよね。
栗: そうそう。YUさんの言ってる通り、誰に何を伝えるか、だからね。
CU: 仕事ではそう思いますね。
栗: プライベートでもそうじゃないのかな。例えば子供に、とかもそうだし。
社会運動家じゃないんだから、万人に伝えるだなんて無理な話で、動ける範囲も限られるし。
誰に何をどうって考えてみても、伝わっているかどうかは全くわからないし。
そこはその人が、その先にどう生きていくかが答えだと思うんですよね。
YU: 僕の場合は残念ながらプライベートはないですけどね。
栗: でもさ、この先歳を重ねて、どこか違う場でこんなことがあったって話すこともそうじゃないのかな。
プライベートな時間で、こういう人たちがいて、こういうことを話したんだよねって。
そういう風に話す機会があれば、それだけで自分は満足かな。言って欲しいではなくてね。
あと、明確にこの人に伝えたい、そういうことは教えることに近いと思っていて、
その人が学んでいけば、それはそれで良いのかなって。伝えると教えるの違いはそんな感じかな。
CU: 確かに伝えることと教えることって違いますからね。
F: 最初このテーマを見た時に思ったんですけど。今いる人といない人がいて、
亡くなった人には伝えたくても伝えられないことってあるなって思いますよね。
自分の前職の上司には世話になったんですけど、若くして亡くなってしまったので。
当時は大分助けられたので、だからありがとうございますって伝えたくても伝えられない、
言いたくても言えないなって。そういう人たちが結構いるなって思ったんですよ。
連絡したくても所在がわからない人もいるし。家族とか近い人にはいつでも言えるじゃないですか。
言えずにいるのは一歩踏み出せば良いんですけど、そうじゃない人たちには言えないですからね。
過去を振り返ると結構いるなって思ったんですよ。
栗: それってお礼を伝えたいってことだよね。それはきっと、そういう人たちのことを下の世代に、
こんな人たちがいて、こうだったって伝えていくことが、Fさんの役割なんじゃないのかな。
そうやって世話になったことを自分が次に継承していくんじゃないのかな。
伝言と伝えるもニュアンスが違うし、以心伝心みたいなものなのかもね。
F: そっか、継承か…。
YU: 受けた恩は次に伝えていくっていう感じですよね。
F: そういうことですよね。誰かから受けた経験を他の誰かに自分から伝えていくって。
栗: してあげるっていうか、自分がここまでしてもらったから、出来る範囲で誰かに伝えていく、
そう出来るようになろうって思って行動するだけでも良いんじゃないのかな。
自分はみんな死んじゃったからね。自分もいつ死ぬかわからないから、
今は出来るだけ伝えていこうって考えてるかな。高圧的にならないように、ね。
だから最近特に、死生観を考えるようになったかな。前回のCUさんのクロッキー帳の話の後にも。
で、自分も書いてみようと思ってはみたものの、書き出したら考え込んじゃって…。
どうしようって、手が止まっちゃった。いつまで生きるんだっけって。
CU: 設定するのは難しいですからね。この場合はこう、この場合だったらこう、とかですね。
栗: 家族のことを考え出すと、まだまだ死ねないなって。だから今のところ閉じてますね。
多分、5年後ぐらいにまた開きますね。だから今はやめときます。
YU: 栗岩さんを生に引き戻してくれて良かったですね。死ぬ気はないんでしょうけど。
CU: やっぱり子供がいるいないで、だいぶ変わりますよね。
栗: そうそう。だから今日も誰に伝えたいかって考えた時、これまでは色々やってきたけど、
今、これから先は子供にも、なのかなって思ってますね、年齢も考えると。
これまでのことが伝わっているかどうかはわからないですけどね。
大人になっていくこれからも伝わるかどうかも全くわからないですけど…。