2024/02/17 10:00


○人との関わりの中に

F: なんか難しいんですけど、計画を立てるべきかそうじゃないかって。
立てたほうが良いのかな、良いとは思うんですけど、そればっかりに縛られているような気がして。
計画を立てないとダメだよって言われたりする時に、腑に落ちていない自分に気付いたりするんですよね。
だから、なんか難しいですよね。
YU: 僕の感覚では、家庭を持つ持たないが大きくて。持たないと計画出来ないと思うんですよね。
そこにあまり意味がないから。一人でいる限りは、何を目指すか、じゃないですか。
社長になりたい起業したいだったら計画は必要ですけど、そうでなければ、一人で目指すから。
栗: たしかに家族、特に子供を持つと、その責任が生まれるから変わってくるよね。
NI: 私は一人でいて、やりたいことがないって、一番幸せな状態だと思っていて。
つまり、やりたいことが全部出来ているんだろうなって思いますね。
やりたい、やりたいって、何かが出来ていないから生まれてくるんだろうなって。
一同: おー(感嘆)
栗: Fさん、YUさん共に15年ぐらい前から顔を合わせてるけど、だいぶ変わったよね。
超人見知りだったり、超斜に構えていたり、だったのにね。
そういう二人の変化に少しでも役にたてたことがあったのなら、うれしいし、
そんな存在になれたことがありがたいなって思うね。若い頃はこんなことすら想像していなかったから。
なんかカッコ良いなって思ってたおじさんたちの年齢に近づいて超えてきて、
あんな風になれているのかどうかは自分ではわからないけど、目標、目指してきたことが良かったのかな。
思い描いていた自分のカタチ、みたいな。
CU: 目標って良いですよね。私には目標としてきた人はいないかもしれないな。
栗: 自分は今すごく、救われたその事に感謝しているから、死ぬまでそこを伝えていくこと、
そこをやり続けたいのかもしれない。伝えることを自分なりのやり方で伝えるべし、って。
YU: 僕の場合は前職の先輩ですね。仕事の仕方を特に学んだところがありますね。10年近く前ですげど。
栗岩さんからも学んだことはありますけど、到底真似できないことばかりなので。
F: 人生設計がテーマですけど、関わる人やそれを引っ張ってもらうところが強いのかもしれませんね。
何かのきっかけになる周りの環境、それが大事なんやなって。話を聞いていて、めっちゃ思いました。
栗: 自分はその大切さに気付いて感謝出来るようになったのは、40才を過ぎて、50才になる頃かな。
素直にご縁に感謝って言ったり、出来るようになったかな。
20年前の仕事から未だにお付き合いが続いていたりとか、その縁で仕事の話しになったりとか。
設計図はないけれど、5年、10年先の漠然としたイメージが現実になってきたのかもなって。
NI: 栗岩さんは来た話に対して、手を出しませんとか、やりませんとか、そういう返答をしない人、
そんな風に感じていますけど。
栗: この前「栗岩さんって断る人だよねー、ホント」って言われたけど…。
かえって断ることのほうが多いかもしれないですね。身体ひとつしかないし代わりはいないし。
自分はその時の違和感を信じていて、それを感じたら大概断るかも。ただむげに断る、ではなく、
人間同士の付き合いから生まれた話だから、別の人を紹介したりは、もちろんするけど。
NI: これをやるって決めているから、それ以外は断るっていうことではなく、
その大きな枠からはみ出ていることは断る感じですかね。
栗: 自分が役に立てることがあれば何なりと、というスタンスでいるので、ひと括りではないですね。
自分の存在で力になるようだったら、タイトスケジュールでも行きますよ、みたいな。
あとは、これまでのご縁から断ることを想定していない数人には、馳せ参じます!っていう感じですね。
E: 栗岩さんは良い意味で切ってられるんだろうなって思っていて、相手の方もわかったうえで、
話しをされているんだろうなって思いますね。仕事の前に人と人、みたいに。
栗: 栗岩稔フィルターみたいな感覚を大切にしてきたかな。商いの基本は御用聞きにあると思ってるし。
今日は何か御用はありますかって。信用のうえに成り立つ何かに辿り着こうとしてきたのかもね。
一人で人と人をベースに、どこまで出来るかに挑戦してきた感じかな。
CU: この先は考えてるんですか?
栗: 最終的な着地点はイメージしてますね。終いのことを。
CU: 私もそろそろ最終地点を考えなきゃ、ですね。40才前後まではあまり考えてなかったですけど、
今は考えなきゃ、最終地点をどうしようって。
栗: 自分は年齢を70才って決めてるので、あと15年、そう思えたから計画出来るかも。
YU: 悩みどころは寿命ですよね。いったい何歳まで生きるんだって。まだ80才ぐらいだと、
なんとなく想像出来るけど、90才、100才とか言われちゃうと…。今の時代は生きかねないですからね。
栗: 年明けに両親に会ってね。だいぶ高齢なんだけど。あー、この二人は終いを決めたというか、
受け入れたのかなって思ったね。悲しいとか寂しいとかはなくて、自然にそう感じて…。不思議な感覚。
自分は10才の時に同級生を亡くしているから、刹那的になったところはあったのかもしれないし。
昨日一緒に遊んでいたのに、今日はいないっていうあの感じは一生忘れられないから。

○一度きりの人生に
F: 話が変わりますけど。
「人生は一度きりだから」って言うじゃないですか。自分はあまり、あの言葉が好きじゃなくて。
なんか、そう言われたって、そりゃそうだからって思うところがあるんですよ。
とにかく頑張れっていう意味合いの時にそれが出ると感じていて。
一度きりなんだからガンバレよ、チャレンジしろよって、そりゃそうだよ!って思いますね。
いつも引っ掛かるんですよね。言われなくてもわかってるよ、みたいな感じですね。
NI: その文脈が後悔しないように頑張れよなのか、無理をしてでも頑張れよなのか、どちらなんですかね。
F: なんていうんでしょうね、押し付けがましい印象があったんですよね。
そりゃみんなそうだし、その意識はあるよ、みたいな。発破かけるつもりで言ってるんでしょうけど。
なんなんやろなって。
YU: そういう風に言われたことはないな…。環境の違いなんですかね。何を言いたくて言うんでしょうね。
F: 要は、頑張れよってことなんでしょうけどね。自分の人生をちゃんと生きるために他人が言うこと、かな。
栗: NIさんの話しにもあったけど、どこかで無理をしてでもっていう含みが大きいのかな、そういう時。
NI: 私が言われたら、そんなん言われなくてもやってるわ、ほうっておいてくれって。
栗: 余計なお世話だよ、みたいな?
F: そうそう。それを言われたらぐうの音も出ないじゃないですか。ズルいフレーズやなって。
そりゃ、二回はないよって。
YU: ズルいという感覚はわかるかな。
CU: それを言っている人は自分が上手くいっていない人が多い可能性が高いですよね。
人に押し付けるというか…。
栗: 自分が出来なかったことを棚上げにしている感じ?
CU: そうそう、そういう人もいるんじゃないのかな、いそうですよね。
F: そうだったら、それはそれで説得力がありますよね、逆に。
オレは頑張って成り上がったみたいな人に言われると反発しますね。

○日々の生活の中に
F: 仕事をしていくうえでは設計って大事だと思うんですよね。
この時にこういう実績でポジションとか収入とか。営業職だから、そういう数値目標的な意識、
そういうものはありますけど、日々の暮らしに落とし込んでいくことは出来ていないですね。
栗岩さんの話を聞いていても、人生というところになると自分には難しいなって思いますね。
バチバチに組んでいてもその通りにはならないし、イメージ通りに動けるかどうかもあるし。
YU: 世界情勢とか経済状況とか、これから先の想像もつかないですよね。
栗: でもさ、Fさんって結構予定とか計画とかをきっちり組んで行動してない?
そこから外れるように守るタイプじゃないのかな。これまで色々な話を聞いていると、そう思えるけど。
F: え、そうですか。あまりそんな風に思ってませんでしたけど…。
栗: いやいや、してるでしょ。帰る時間を決めているから、有無をいわさず帰りますみたいな、感じ。
F: 確かにそうかもしれないですね。想定外のことに対応するのが得意じゃないんですよね。
だから自分を縛ってしまうというか、決めている通りに行動するのかも。
栗: 崩せない人の感じはあるよね、予定もそうだけど。日々の暮らしも図面をひいている感じじゃない?
決めた時間ジャストに到着するタイプでしょ?列車遅延とかすると焦ったりするんじゃない?
F: 仕事の時には大分早めに出ますね、不測の事態のために。
栗: それが30分前って決めたら、きっちり30分前に着くんじゃない?このくらいとかじゃなくて。
F: 確かにそうですね。
栗: 何かね最近、今の世の中に思うところがあって、何でもかんでも検索するでしょ。
ルート検索とか地図とか時刻表とか。そういうことをやめてみることも面白いと思うんだけどね。
定期を使わずに寄り道してみるとか、日々の行動パターンを変えてみることで、
そこに気付いていなかったことに気付きや楽しみがある気がするんだよね。
きっちりきっちり、分刻みで行動して狭めたら、疲れちゃうとか、味気ないのかな、と思うんだけどね。
一度きりの人生を一本道だけしかない、ではね…。
CU: Fさんは直近の計画は立てるけど、将来の計画はしてない、っていうこと?
今日とか明日とか一週間は立てるけど、ないみたいなことですか?
栗: 仕事をベースに予定を組んでいるからないんじゃないのかな。
週末まで仕事きっちり、で空いたところがプライベート、みたいな、そんな感じなんじゃないかな。
F: そうですね、確かに。入社一年目の時に出社時間が1ヶ月全て同時刻っていうのがありましたね。
NI: 私なんか毎日どこに寄り道しようかな、とか考えていますけどね。
栗: 今はそういう人が少なくなってるんじゃないですかね。残念ながら。
YU: 自分は定期的な出張があって、毎回ホテルを変えて周囲を楽しむとかしていますね。
1ヶ月の出張計画を決める時にあえて変えて予約をとって、この日はどこで何を食べようかなって。
帰りの新幹線の時間も決めずに行きますね。
F: YUさんはそれを楽しんでみてる感じですね。いやー、ないなー、そういところなんやなー。
栗: じゃあ、Fさんに宿題だ。「50才の自分」を原稿用紙2枚で!
そういうことなんじゃないのかな。きっちり図面をひくんじゃなくて、思い描くことって。
CUさんのクロッキー帳もそうだしさ。収入も含めて10年先まで目安がつくんだから。
CU: お勤めの人だったら、そんなにぶれずに出来ますからね。
栗: 世界の動向もわかってるだろうし、この頃はこう、みたいにね。楽しいよ、きっと。
それこそ、人生一度きりなんだから、楽しまないと。
F: そうですね。