2023/08/18 14:28

I: Iさんは生きるとか死ぬとか考えますか?

I: 私はあまり身近な人の生死を経験していなくて。身内だと祖父ぐらいですけど。

その頃は実家にいなかったので死に向かっている姿を見ていないので。

あまり、まだ死にたくないみたいな生への執着があるわけでもないし、

かといって生きて何かを成し遂げたいみたいなこともないし。

だから身近に感じられた時に何かを深く考えられるようになる気がしていますね。

でも何となく、中学高校の時に人間はいつか死ぬんだっていうのは頭のどこかにあって、

そのタイミング的なものが、みんな決まっているんだって考えていましたね。

だから、いつ死んでも良いような生き方をしようと思うようになりましたね。

10年先、20年先に大きな何かっていうより、今目の前で一番楽しい生き方をしようとか、

やりたいことは先延ばしせずに、今すぐにやったほうが良いと感じているので。

栗: この前も言っていましたよね。毎日が楽しいって。うらやましいというか、素敵だなって。

I: 楽しいですけど…。それがですね、楽しさも飽きるというか、ちょっと不幸もあったほうが、

幸せがより大きく感じられるというか。たから自分を追い込まなければいけないかなって。

YU: 僕はビールが好きなんですけど、仕事とかで追い込んだ時じゃないと美味しくないんですよね。

休日の昼ビールは別ですけど、平日の夜に何となく飲んでいると、あまり美味しくないというか。

そんな感じに似ているかもしれませんね。

栗: やけ酒とかしないでしょ。そういうタイプじゃないよね。

YU: しないですね。どうせ頭が痛くなるからって自制しちゃいますね。

栗: いつも冷静に考えている感じがするよね。自分なんかの若い頃はやけ酒ばっか。

YU: やけ金遣いはしますよ、たまに。散財的な。でも、やけ酒はない、ですね。

栗: だからさ、明日を考えられることが幸せなんですよ。

YU: 生きているって感じですよね。考えることはないかな。

栗: 自分は寝る前に、あ、明日も生きているんだろうなって思えた時に幸せかな。

CU: たしかに、すごく疲れていて、明日ちゃんと生きていますように、とか思うことはあるかも。

疲れ過ぎて、このまま生きていないかも、みたいな。

栗: そうね。極度の心身の疲れでこのまま逝っちゃうんじゃないかって思うこともあるけど、

普通にしている時にも、明日も生きていられそうだから良かったって思うかな。

YU: 寝入る前に翌日生きているかどうかを考えたことはないな…。

I: 私も、このまま目が覚めないかもしれないって思いながら寝たことはないかも。

栗: 何回もある。

CU: 私は結構ある。20回ぐらい?実は私の兄が突然死していて。

兄はお酒が過ぎるのもあったんですけど、その日は会食で遅くに帰ってきて、

廊下で寝込んじゃって、家族も気付かずに、そのまま。深夜に奥さんが声をかけたら反応がなくて。

医療知識がある人だから、それでわかって。私には真夜中に連絡があったんですけどね。

私にとって身近な人の死はそれかな。あ、人は突然死ぬんだって。

それもあって、死を考えることがあるのかな。

YU: 栗岩さんは子供の頃の友達の死ですよね。

栗: そうそう。自分は祖父母を双方知らないから。記憶にあるのは祖父の葬式を覗き見したことだけ。

YU: 自分は予告された死しか見ていないからな。今って医療が発達しているから、

まず、いきなり死ぬことが殆どないじゃないですか。ある程度の時間があったり、

寝たきりになって、そのまま半年後にみたいな。逆にこんなこと言ったら悪いんですけど、

いつ死ぬの、この状態がいつまで続くの、みたいな。それが判ったら、それで皆が楽になる。

あの時も思いましたね、これで本人も家族も楽になったんだなって。

I: 私の場合は、同じ部署で自殺した方がいたんですけど、交流がなかったので、

通達的なお知らせだけで、正直現実として捉えていないですね。

自己都合で退職をしたような感覚で捉えている気がしますね。

ところで、ですね。死にたいって言っていることについてですけど、

正直死にたいって言っている人に、生きなきゃダメって言っても難しいと思っていて、

その辛さは本人しかわからないし、代わってあげられるわけでもないし。

死ぬということも決断というか勇気がいることだと思うんです。何だかそう思います。

YU: 今、聞いていて思い出したんですけど。同僚が病気で亡くなったっていう知らせを受けた時のことを。

一時期同じ部署にいて、その一年か二年後だったんですけど、それを聞いた時に、

ふーん、そうなんだ、みたいに思った感覚を今、思い出しましたね。喪失感のようなものでしたね。

I: 時が経つと見えてくることもありますよね。

YU: 死って残された側が感じることで、葬式なんかも心の整理をつけるものじゃないですか。

人は死に際に、その死に方にもよりますけど、苦しみみたいなものもないし、悲しみはないし、

感情はないと言われているじゃないですか。

栗: 自分は死ぬ瞬間に笑っていたいね。先輩たちの死に際を見ているから、なおのこと、そう思うかな。

なんか格好好いなって思うこともあったし、色々な場面に遭遇するとね。

何か周りにはギリギリで生きている人たちばっかりだったからかな。


ー後編1に続きますー