2023/07/16 12:17
言葉で考える幸せ
U: 英会話のレッスンとかで感じるんですけど、日本人の言葉に比べるとネガティブな言葉か少ないなって例えば、元気ですか?って訊かれて日本人はどうかなって考えるけど、英語だと、
good.だったり、fine.だったり、悪くても not to bad.って答えるし、
日常的にポジティブな言葉を使うのが英語なんだなって。
日本語は割りとネガティブな方向から考えがはじまることが多いのかな、って思いますね。
F: 幸せ、かー…。
U: やっぱり、このテーマって話しが展開しにくい感じがしますね。
栗: そう思っていたところもあって、前半の最後に定まらない、一番深いというか、
総括的なことも含めて「幸せってなんですか?」にしたところあるかな。
ま、でも初めからUさんとWさんが、考え出したらかえって不幸になるから考えないほうが良いかも、
って答えを出してくれちゃったけどね…。
S: Wさんは不幸せって感じることはあるんですか?
W: 不幸せっていうか、あれこ考え出したら、
その瞬間に触れなくても良いところに触れちゃったりするので 、
ことの発端は考えはじめることかなって。考え抜いた先に新たな答えや幸せがあるのかもしれないですけどね。
そこまで深めることが出来ないというか、知性の問題ですかね。
U: 放っておけば良いのに、ということってたくさんありますよね。
F: 普段から幸せだなって感じる努力をするっていうか、アンテナを張ることが大事なのかなって思いますね。
栗: でも努力してアンテナを張って、って幸せとは違わないかな?
S: 感じられる能力を上げる、感度を上げるってことですよね?
U: 努力、幸せとかって言うと大袈裟になっちゃいますよね。言葉の力が強すぎて。
幸せですか?って訊かれても構えちゃうし。
栗: この会のテーマを決める時に日常的にはあまり使わない言葉を選んだところもあるからね。
考え直すきっかけにもなるように。
U: 自分の行動で良い思いが持てるかどうか、そうでないか、と考えることが良いんじゃないですかね。
そのために、自分の行動の良し悪しがわかる感度を上げれば良いのかな。
W: 快、不快の基準ですよね。快の積み重ねが幸せなのかっていうことですよね。
U: そうそう、どれだけ快の方向に身を置いておけるか、ということ。
S: 感度を上げるためには非日常的なことも必要ですよね。本とか映画とか、旅行とか、そういう時。
I: 幸せがこの先にあるだろうと思ってもいない時に得られる幸せって、倍増することもありますよね。
幸せポイント5倍、みたいな。上下がわからないと、その価値判断も出来ないですけどね。
栗: 幸せの倍増、幸せポイント、良い言葉ですね。結局、基準を知らないとダメだってことだよね。
その基準の上下で感じ方が違うし、その軸がたくさんあるんじゃないかな、タテとかヨコとかの軸が。
U: 上下左右をわかっていないと自分がわからないですからね。
W: 価値判断を前提にして上回っているか下回っているかで、快、不快、幸せかそうじゃないかって、
そういう話しですけど、そもそも価値判断すらない幸せの状態っていうのもありそうな気もしていますけどね。
少なくともその場では価値判断はしていませんよね。
今、私はこうだから幸せ、みたいな。かえって気持ち悪いですよね。ロジカルな幸せの基準って。
U: 今、Wさんの話しを聞いて思ったのは、未知のものを体験した時の幸せと、
それをまた、再現出来た時の幸せみたいなものもありますよね。
W: アドレナリン、ドーパミンが出まくっている感じもありますよね。
栗: 波乗りをしている時とかがそうなのかな。波の角度とか力量とかをロジカルに考えていないしね。
目の前で起きていることを全身で感じる、感性の部分。そうそう、あの感じかもね。
色々な幸せがあるんだね。肉体的な幸せ、感情的な幸せ、心身ともに感じる幸せ、欲望的な幸せ、とか。
U: 新、旧的なこともですね。
S: 時間的なことも含めたら、もの凄くたくさんの考え方があるってことですよね。
栗: 時間と方向、自分と他者、だね。
U: 仕事上でプロジェクトを抱えた時に他社の担当者と先を見据えた目線とか観点とかが、
合わさった時の達成感みたいな幸せもありますよね。仕事上で芽生えた人間関係もそうですけど。
栗: 自分は今になっても、仕事上で感じる人間関係の幸せを感じているかな。
酒の場面だと飲んでいる時の幸せ、翌朝不幸せ、みたいな…。(苦笑)
W: 飲んでる時の会話の記憶がなくても、あの時間が良かったとことだけ覚えていることはありますよね。
あれも幸せの時間、翌朝の不幸せは抜きにして(苦笑)
栗: いっぱい転がってるね、幸せの時間って。
幸せな人生とお金と時間
I: お金があっても使える時間がないと不幸せですよね。仕事で残業代を稼ぐぞみたいな働き方より、
残業代よりも時間を優先する、そういう時間のほうが欲しい。
今はそういう段階に入ってきていますね。それもまた幸せの時間。
F: お金があっても時間がないと不幸せ…、そうですよね…。
栗: Fさん、見失ってない?幸せの時間を…。
よく言われる例え話だけど、日本人の定年後の生き方と欧米人の定年後の話し。
日本人は定年までしっかり働いて、退職してからようやく、その後の人生の準備をはじめる、
欧米人は在職中に準備をし続けて、退職してからすぐに次の人生をはじめる、っていう話し。
どちらが良い悪いではなくて、価値観の違いかな、時間とお金と人生に対する、ね。
U: 確かに収入を上げることに注力するとこういう時間を取ることも出来なくなるかもしれないから、
程好いバランスで生きていきたいですね。仕事上ではチームでバランスを取り合って時間を作るとか。
目指す生活とそのためのお金とのバランスが大事なのかなって。
程好い状態を保とうとする人って、少ないですよね。突き詰めていこうとする人は多いですけど。
そういう人たちって、やつれた顔をして重い足取りで歩いているような気もするし…。
栗: 例えばさ、ラーメンを食べる時に、流し込むだけか、どんぶりの前でしっかり向き合って食べるか。
その姿勢に出るでしょ、佇まいというか向き合い方っていうかさ、ラーメンとは言えども、ね。
W: 消費か浪費か、っていうことですよね。
栗: そうそう、それそれ。巧いこと言うね。良い言葉、それ。
S: 佇まいも大事ですよね。オーラみたいなものも含めて。醸し出す感じ。
U: 僕は最近、周囲の人たちのそういう気配を感じられるようになってきましたね。
栗: それって自分のスタイルが出来てきたからじゃないかな。
S: 発する言動で分かれますよね、幸、不幸が。同じ内容でも愚痴るか笑い飛ばすか、みたいに。
U: そもそも言うか言わないか、ですよね。周りにも伝わりますからね。不幸を振り撒いている感じ。
栗: 自分の発した言葉って、自分の耳で聞いちゃうから、かえって負のスパイラルに落ちるからね。
○おわりに
栗: 掴めそうで掴めない幸せを語るこの時間。こういうことなんだろうな、幸せを考えることって。
でも冒頭で二人が言った解ろうとしないほうが良いってことなんだなって、そう思うかな。
30代初めに、今の自分と同年代の格好良いおじさんが言っていたんだけど、
朝起きた時に、あー、今日も生きなきゃいけないんだ、って思うか、
あー、今日も生きていけるんだ、って思うかが大きな違いで、
同じ始まりの朝でもポジティブかネガティブかで、だいぶ感じ方が違う一日になるって。
あの当時は理解出来たようで出来ていなかったけど、今はよく解るかな。
朝起きた時から楽しいしね。さー、今日もはじまるぞ!みたいな、感じかな。
U: 追求し続けていくと何が幸せって明確な基準が必要だけど、
幸せな時って基準に気が回らないから、やっぱり感じることが大切なんですね。
栗: 基準って、人それぞれに違うからね、たとえそれが家族でも。
S: 幸せになりたいって思うこと、ありますか?
栗: なりたいとは思わないけど、結果的に良かったと思えることがうれしいかな。一日を終える度に、ね。
S: 明日、明後日は幸せになるぞ!みたいなことはないしね。
栗: 辛に一本足せば幸になるっていうことじゃない?幸せって。
深く考えるよりも、考えることをやめて感じるぐらいで、良いんじゃないかな。
―栗岩稔と人間学 7月末から後期が始まりますー
「栗岩稔と人間学後半全6回」
〈テーマ〉
第一回 7月29日土曜日
○生きるとか死ぬとか考えたことってありますか?
第二回 8月26日土曜日
○愛したことや愛していることってありますか?
第三回 9月30日土曜日
○あなたにも嫉妬の心ってありますよね?
※会場の都合上10月の開催はありません。
第四回 11月25日土曜日
○自分に嘘をついたことってありますよね?
第五回 2024年1月27日土曜日
○人生の設計図って書いていますか?
最終回 2024年2月24日土曜日
○誰かに伝えませんか? あなたの伝えたいことを。
〈日程〉
時間:2023年7月から毎月最終土曜日の各回ともに午後1時から午後3時
参加費 : ¥3,000(美味しい珈琲付き)
会場 : GOTTA STUDIO KUDANSHITA
住所 : 東京都千代田区九段南2-2-8松岡九段ビル201
※諸事情による日時会場の変更等はご了承ください。