2022/11/15 10:00
「栗岩稔と人間学」前半6回のテーマが定まった。
1.歳を重ねるって面白いですか?
2.人生に過去問は必要ですか?
3.働かなきゃだめですか?
4.結婚って必要ですか?
5.認められる大人ってなんですか?
6.幸せってなんですか?
このテーマ、こちらから提案したものはひとつもなく、
かの若者が吐き出した数々の疑問の言葉を書き綴り、
それを読み込み、推考し、話し込み、まとめ上げ、
まずは、前半6回「人生について」にまとまった。
これを読んだだけで、期待と緊張が交錯する。
そして今、自分自身を見つめなおし、
これまで書き留めた言葉を見返している。
背筋が伸びるような、凍るような、丸まるような……。
複雑な心持ちで真正面から向き合っている。
そもそも思考を深めるようになったきっかけって何だっけ?
中学時代の夏目漱石に始まり、手当たり次第、思うがままに、
わけもわからず、太宰治、芥川龍之介、島崎藤村。
「男」に憧れて、アーネスト・ヘミングウェイ、
「時代」に憧れて、スコット・フィッツジェラルド、
通るべくして、通ったレイモンド・チャンドラー。
とにかく、何でもかんでも読み漁った。
文学、評論、随筆、紀行、社会、歴史、思想、哲学。
30才を過ぎた頃、思想家エリック・ホッファーの言葉に出会った。
生まれた時から過酷な境遇で育ち、沖仲仕として働き、
その傍らに一時も手放さなかった本と考えること。
いつしか労働と思索を学びカタチとして言葉を残した。
晩年には大学教授という立場で、次の世代に「言葉」を伝えた。
到底及ぶはずもないのに「これだ!」と勝手に決めた。
学歴がどう、収入がどう、社会的立場がどう、ではなく、
働くこと、学ぶこと、実践すること、生きるということ、
そして、思考を深め、自分の言葉をもち、認められたら、
次の世代に伝えることが出来る生き様にすると決めた。
50才を過ぎて、ようやく先が見えてきた昨今、
このことを体感し、実現出来る機会に巡りあえた。
頭の中とノートに詰め込んである「言葉」
先行く人々を参考にして学び得た「経験」
すべてを伝えることが出来たら「幸せ」だと思う。
でも今改めて思うことがある。
「そもそも栗岩稔って、何だっけ?」
10代の終わりに「僕って何?」という本も読んでいたし……。
いやー、わからん、まったく、いまだに……。
それにしても楽しみな、令和五年のはじまりを思いながら。
あと少し、まだまだ勉強、死ぬまで勉強。
あー、楽しみ、楽しみ。
令和四年 立冬から小雪に熱く考える
栗岩稔